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大腸・肛門外科 (IBDとおしり外来)

「大腸・肛門外科 IBD(慢性炎症性腸疾患)とおしり外来」の特色

大腸疾患とおしりは切り離せない

肛門には実に多種多様な疾患が起こります。腫瘍、炎症、性病など目に見える疾患に加え、神経痛、失禁、排便機能の異常など外見は異常がない病気も数多く存在します。痔核、痔瘻、裂肛という3大肛門疾患も慢性便秘や排便困難、慢性下痢など腸の異常が原因となりやすいので、新たに大腸から肛門まで一貫した診療を行うことができる診療科を立ち上げました。

対象疾患について

慢性便秘

女性は一概に男性よりも大腸が長く、黄体ホルモンの働きや慢性的な水分摂取の不足、運動不足や夜勤など不規則な生活による腸管の蠕動運動が低下などのため便秘に陥りやすくなります。一方、高齢の方、特に高齢女性では「胃下垂」と同じように大腸も緩んでだらんとしてしまいますので便秘になりますし(弛緩性便秘)、腹筋や大腸の壁や骨盤の底の筋肉も薄くなってしまうため便を押し出す力が弱まっていまい、便が上手くすっきりと出ない(出口症候群)のような病態もあります。

過敏性腸症候群と慢性炎症性腸疾患

過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome:IBS)という、心身のストレスから消化管運動に変調を来たし、便通障害を起こす疾病が昨今非常に多いです。一概に男性では下痢傾向、女性では便秘傾向になりがちですが、下痢と便秘を繰り返す場合もあります。

特に慢性下痢が続き、出血や体重減少を伴ってきた場合は慢性炎症性腸疾患(Inflammatory bowel diseases:IBD)の可能性もあるので、注意が必要です。

急増するIBDでは肛門病変の合併も多い

IBDとは、主に潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis;UC)と、クローン病(Crohn’s disease;CD)を一般的に指し、慢性の腸管粘膜の炎症を主座とする疾患です。原因については不明な点が未だに多いのですが、特に動物性脂質・タンパク質などの食餌由来抗原に対する腸管粘膜内での免疫(アレルギー)反応の関与が取り沙汰されています。また少数ですが遺伝性も指摘されています。

症状は、UCとCDで多少違いがありますが、共通するものとして、下痢、血便、体重減少、貧血、腹痛、熱発などがあります。ただしUCの場合、多くの患者さんは直腸ないしS状結腸に炎症が限局しているため、少量の血液を含む粘液の排出が持続する程度の症状であることが多いです。CDでは、上記のような腸管由来の症状が起きる前に、約半数の患者さんで肛門周囲膿瘍/痔瘻や(クローン)裂肛など、肛門症状が出現するとされています。その他、UCでもCDでも皮膚症状、関節症状、胆管炎、膵炎、血栓症、眼症状など、多彩な腸管外症状を来し得ることが知られています。すなわち、IBDは全身疾患と考えるべき病気と言えます。

診断は、例えば CD合併痔瘻は通常の痔瘻とは様相が異なることが多く、熟達した専門医であればおしりを一目見ただけで初発CDとわかってしまうことも少なくありません。大腸内視鏡検査やカプセル型内視鏡で小腸の検査、場合によっては腰椎麻酔下に直腸肛門の検査を行って診断します。なお、当院では内視鏡挿入に際しては必要に応じて鎮痛・鎮静剤を用い、苦痛のない検査を心がけています。また2014年より大腸もカプセル型内視鏡が可能となりました(図譜①)。UCでも下痢による痔瘻から診断がつく場合があり、いずれの疾患も大腸肛門疾患に習熟した専門医が深く関わる疾患です。

放置すると、UCでは炎症の範囲が口側へ拡大し、中毒性巨大結腸症や、ひいては発癌に至る場合もあります。CDでは腸管に瘻孔(孔があくこと)や狭窄を来し、腸管切除が必要となったりします。また肛門病変はとりわけ難治とされ、膿瘍の拡大、膿排出の持続、さらに肛門狭窄、最終的には癌化の可能性が高くなります。

治療は、以上のような経過を辿らせないようにするために必要となります。すなわち、UCで初発の方はまず主にサリチル酸系薬剤や免疫調節剤の内服と、坐剤や種々の注腸剤を使用してゆきます。UCの過半は軽症例ですので、これらの副作用が少ない治療で寛解導入し維持できることも多いです。中等症以上では当院では人工透析の技術を生かし、白血球除去療法が施行可能です。さらにステロイド依存など難治例では、生物学的製剤(Biological agents;BIO)も用いています。CDでは免疫調節剤、種々のステロイド系薬剤の内服や成分栄養療法などを組み合わせます。肛門病変は一般に難治で、通常の痔瘻手術を行うと術後括約筋機能不全が起き、放置すると肛門機能が損なわれるため、まず痔瘻にseton drainage(細い紐を痔瘻瘻管に通し、持続的に膿を出すようにしておく処置、図譜②、③)後、BIOを導入し、良好な治療成績を得ています(Top down療法)。

治療費は、IBDは厚生労働省指定難病ですから、診断基準を満たし所定の診断書を保健所に提出すれば公費による治療費の減免が受けられます。

最近の治療技術の向上について

肛門疾患は注射による硬化療法をはじめ日帰りで処置可能な例も多くなり、手術も痛みが少なく入院日数も格段に短くなりました。慢性便秘に対しては、残便感を伴わない完全排便を目指せる安全な薬剤がここ数年間でいくつも上梓されました。またIBSとIBDの鑑別やIBDの経過も便を使って調べる方法あるいはカプセル内視鏡が開発され、治療薬も飛躍的な進歩を遂げており、外来で管理できるケースが非常に増えてきています。一人でも多くの方にこの恩恵を被っていただけるよう、微力を尽くしたいと思います。

大腸カプセル内視鏡(左)による潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜(右)

Seton法(1)

Seton法(2)

図譜
①PillCam COLON写真
慶応義塾大学IBDセンターHP(http://www.keio-med.jp/gastro/ibd-center/uc/
②③Seton法 
三枝原図

スタッフの紹介

三枝 直人(さいぐさ なおと)

資格等
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本大腸肛門病学会 専門医・指導医・評議員
日本消化管学会 専門医
日本医師会認定 産業医
American Society of Colon and Rectal Surgeons(米国結腸直腸外科学会)会員

患者さんへ

この度、大腸肛門疾患の専門外来を開設させていただきました三枝直人です。これまで大腸肛門診療に長く携わってまいりました。昔も今も非常に多くの方が肛門疾患あるいは便通の悩みを抱えておられ、また昨今は炎症性腸疾患も増加の一途にあり、これらの包括的な診療が可能な専門外来を目指します。もちろん、大腸腫瘍などに対してもポリープ切除や他病院との連携も含めて対応してゆく所存です。どうかよろしくお願いいたします。

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