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当院の血液透析

血液透析の流れ

①来院 体重測定・除水設定

体重測定を行い、透析で除去する水分の量を設定します。

②穿刺・治療開始

バスキュラー・アクセスと呼ばれる血管へ針を2本刺します。この針から血液を引出して体外循環を行います。
当院の穿刺針は長時間留置に適したカニューラ針を使用しています。

③透析治療中

毎時のバイタルチェックを実施しています。
ブラッドボリューム計で体液量をモニタリングしています。
バスキュラー・アクセス再循環率を毎透析時に測定しています。
※入院中の場合は飲食禁止です。
(ごみは各自お持ち帰りいただいています。)

④透析治療終了・返血

治療が終ったら、装置の全自動機能を用いて体外に出ている血液を体内へ戻していきます。
返血完了したら抜針します。

⑤止血

止血はすべて止血バンドを使用します。

⑥体重測定

透析後に体重を測定し、帰宅となります。

⑦送迎について

朝透析に限り、中村区、西区(一部)は、バスによる送迎を実施しています。
送迎バス評価(昇降)を実施します。

きれいな透析液(透析液清浄化)

 近年、透析液の清浄化(化学物質や細菌などに汚染されていない透析液)が行われ以下のような効果が確認されています。

透析液清浄化の臨床効果

  • 貧血の改善
  • 残腎機能保持
  • 透析アミロイド症の予防
  • AGEs低下

 また、透析液を注射用水レベルまで清浄化した結果、システム面にも良い影響を及ぼすようになりました。

※AGEs(糖化最終産物):
「Advanced Glycation End Products」、すなわち「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のこと。
強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。酸化ストレスが強い状態では血中濃度が上昇します。

清浄化のメリット

  • 清浄化透析液を用いた洗浄・プライミング
    (回路洗浄液量増加・生理食塩液在庫スペース節約)
  • 返血・緊急補液など装置の自動化による手技の標準化・ヒューマンエラー防止
  • 大量液置換が可能なオンラインHDFの施行

当院でも日本透析医学会の透析液水質基準を満たした透析液を使用して治療を行っております。

透析生物学的汚染管理基準

エンドトキシン活性値推移(2013年度版)

生菌数推移(2013年度版)

推奨する透析方法

 近年、従来の血液透析療法(4時間・週3回・血流200mL/min)が見直されて多様化してきており、以下のような治療が注目されてきています。

  • 長時間透析(1回6時間以上・週3回)※
  • オーバーナイト(深夜)血液透析(1回8時間、週3回)※
  • オンライン血液透析濾過(OnHDF)※
  • 在宅血液透析※
  • 腹膜透析※
  • 腹膜/血液透析併用療法(PD/HD hybrid)療法※
  • 隔日透析
  • 短時間頻回透析

※は、当院で実施可能です。