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透析患者さんへ

血液透析療法とは

血液透析とは

 ヒトは、食事や飲水により生命維持に必要な栄養素を摂取します。栄養素を体内で利用した後に出る老廃物と水分を腎臓から体外へ排泄しています。
 病気により低下してしまった腎臓の機能を代行する治療のひとつが「血液透析」です。
 「血液透析」は体の外に血液を引き出し(体外循環)、ダイアライザーと呼ばれる人工腎臓に通し老廃物と水分の除去を行います。

血液透析の流れ

体重測定・除水設定

体重測定を行い、透析で除去する水分の量を設定します。

穿刺・治療開始

シャントと呼ばれる血管へ針を2本刺します。この針から血液を引出して体外循環を行います。

治療中

 透析治療は一般的に1回に3~5時間行います。
治療中はベッド上のみですが自由に過ごしていただけます。
誤嚥などの危険性がない方でしたら治療中に飲食も行えます。
※入院中の場合は飲食禁止です。
(ごみは各自お持ち帰りいただいています。)

治療終了・返血

治療が終ったら、装置の全自動機能を用いて体外に出ている血液を体内へ戻していきます。

抜針

返血完了後にシャントへ刺した針を抜きます。

体重測定

最後にもう一度体重を測定し、治療終了となります。

きれいな透析液(透析液清浄化)

 近年、透析液の清浄化(化学物質や細菌などに汚染されていない透析液)が行われ以下のような効果が確認されています。

透析液清浄化の臨床効果

  • 貧血の改善
  • 残腎機能保持
  • 透析アミロイド症の予防
  • AGEs低下

 また、透析液を注射用水レベルまで清浄化した結果、システム面にも良い影響を及ぼすようになりました。

※AGEs(糖化最終産物):
「Advanced Glycation End Products」、すなわち「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のこと。
強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。酸化ストレスが強い状態では血中濃度が上昇します。

清浄化のメリット

  • 清浄化透析液を用いた洗浄・プライミング
    (回路洗浄液量増加・生理食塩液在庫スペース節約)
  • 返血・緊急補液など装置の自動化による手技の標準化・ヒューマンエラー防止
  • 大量液置換が可能なオンラインHDFの施行

当院でも日本透析医学会の透析液水質基準を満たした透析液を使用して治療を行っております。

透析生物学的汚染管理基準

エンドトキシン活性値推移(2013年度版)

生菌数推移(2013年度版)

最近の透析方法

 近年、従来の血液透析療法(4時間・週3回・血流200mL/min)が見直されて多様化してきており、以下のような治療が注目されてきている。

  • 長時間透析(1回6時間以上・週3回)
  • オーバーナイト(深夜)透析
  • 隔日透析
  • 短時間頻回透析
  • 連日在宅透析
  • 腹膜/血液透析併用(PD/HD hybrid)療法
  • オンライン血液透析濾過(OnHDF)

 当院では、長時間透析、深夜透析、連日在宅透析、PD/HD hybrid、OnHDFを実施しています。将来的に患者様の透析の選択肢を増やして様々なニーズに対応できるようにしていきます。
 また、透析量を増やした方が長生きできるという報告もあり当院でも標準的な治療の見直しを行う予定です。(当院関連施設の増子クリニック昴では血流量の標準を200ml/minから230ml/minへ上げました。)